Fukui Prefectural Archives
Inquire about the Fukui feudal retainers
歴史研究や郷土研究、先祖調べなどで福井藩士について調べるための資料を紹介します。
時代によっても異なりますが、福井藩士の人数は数千人規模にのぼります。例えば、松平慶永(春嶽)の時代、嘉永5年(1852)の福井藩家臣団は合計2,700人もの人数がいました。このほかに藩士の家来である陪臣(ばいしん)や武家奉公人である荒子(あらしこ)・中間(ちゅうげん)まで含めるとさらに1,000人以上が加わります。数千人の藩士の全員の名前を載せた資料はないため、いくつかを組み合わせて調べる必要があります。
※参考:『福井市史 通史編2』p108
江戸時代中後期の福井藩士の身分は、士分(しぶん。上士と中士)と卒(そつ。下士)とに大別されます。その構成比は、嘉永5年(1852)の場合、士分29%(789人)に対し、卒71%(1,911人)となっており、卒の方が2倍以上もの人数がいたことになります。また、給禄の形態が家格を決める一つの基準となっており、おおむね、士分の給禄は知行取と切米取、卒は切米取に限られます。資料によっては、特定の身分のみを扱ったり(多くは士分のみ)、特定の給禄の家格のみを扱う場合もあり(多くは知行取のみ)、注意が必要です。
※参考:『福井市史 通史編2』P107~110,122~134
藩士について調査する場合、まずはその藩士がいつ頃福井藩にいたのか、またその藩士がどの身分・家格に属していたかを明らかにしておくと、効率よく調査を進めることができます。
福井藩士について調べる際によく使われる資料に「給帳(きゅうちょう)」があります。一般に「分限帳(ぶげんちょう)」とよばれるもので、家格別や役職別、禄高順に藩士の姓名と禄高を列記したものをいいます。福井藩では初代秀康から17代茂昭までの歴代藩主のうち全12代分の給帳が伝来しています(ここでは忠直の子光長は藩主の代数に含みません)。帳面によって精粗があり、採録される藩士の範囲も異なることを踏まえて調査する必要があります。
藩士調べに用いる代表的な資料のうち、デジタル化(画像+翻刻)されたものを紹介します。
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出典:「給帳データセット」(福井県文書館)
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『福井県史』通史編1~6(原始・古代、中世、近世一・二、近現代一・二)がご覧になれます。
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