１０３　ふてへやつ湯屋てして来る衣かへ
１０４　居候ある夜の夢に五はい喰
１０５　鰐口の蚊を叩出すあさまいり
１０６　雪の傘突当られて軽く成
１０７　貸本屋将棋さすまに只見られ
１０８　忠と義と親におとらぬ主税也
１０９　鳥籠の木に成ている組屋敷
１１０　六弥太ハ符帳の付た首を取
１１１　菰かぶり樽酒なぞも呑だやつ
１１２　行々は案山子へゆずる田植笠
１１３　信長をいつちこはがる時鳥
１１４　姑ばゞいびり通して孫をしよひ
１１５　餅をつき是からうそをつく計
１１６　子を持て近所の犬の名を覚へ
１１７　将門がちんが不徳とへらず口
１１８　家賃よりたかひ染ちん着る女房
１１９　負ケ将棋遁るたんびに御手ニなに

１２０　女房を叱り通してめしもたき
１２１　見る人もみらるゞ花も散れバ土
１２２　腕をしのひとり角力ハ畳ざし
１２３　大井川よりも品川くびつたけ
１２４　其気でハこぬといゝゝゝ引づられ
１２５　けいりやくと言ハすぐれたうそを付
１２６　講釈のかたきは明日へ遁延し
１２７　しひのみがいやであやめをねだりだし
１２８　下枝たにいるは天狗のいそふろう
１２９　居候三はいめニはそつと出し
１３０　なはしろの時から米ハ水かげん
１３１　大小はないか貴公とぶちこはし
１３２　笋の子を親にほらせて喰たがり
１３３　取集ものを頼政射ておとし
１３４　ふん別の外ニ入道子をたすけ
１３５　お妾は大きな腹で首をぬき
１３６　神代でもだます工面は酒が入
１３７　かさかさぬうらみの滝をのきでみる
１３８　伊吹山大江山より子ハおそれ