今月のアーカイブ Archive of the Month

日記 -小学生から殿様まで-

月替展示で紹介している日記類 福井県文書館
日記は日々のできごとや感想などを記した 身近な記録資料であり、書いた人物や内容もさまざまです。
今回は明治から大正期の小学生の夏休み日記や、地震や戦争のようすを記した日記、 松平春嶽自筆の日記などを紹介しています。

会期

平成26年6月27日(金)~8月27日(水) 文書館閲覧室

小学生の夏休み日記

休暇日誌 第五学年 福井県文書館寄託尋常小学夏期練習帖 第四学年 福井県文書館寄託小学生日誌 第六学年 福井県文書館寄託
『尋常小学 夏期練習帖』他 1909年(明治42)~15年(大正4)
坪田仁兵衛家文書(当館寄託) C0005-02202~02204・02341・02342
明治から大正期の1年生および4・5・6年生の夏休みの宿題帳です。
上段に問題があり、下段が日記になっています。
「福井県用」と印刷されたものもあり、県内の小学校で使用されていたようです。

女学校生の夏休み日記

夏期休暇日誌 大正六年 福井高等女学校 福井県文書館寄託夏期休暇日誌 大正七年 福井高等女学校 福井県文書館寄託
『夏期休暇日誌』 1917年(大正6)~25年
坪田仁兵衛家文書(当館寄託) C0005-02335~02338
県立福井高等女学校(現・藤島高校)が独自で作成したものです。
表紙の絵の欄は空白になっていて、生徒が各自で描いたようです。

中学生の日記

「Diary note」野尻喜平治家文書 福井県文書館蔵
「Diary note」1951年(昭和26)~54年
野尻喜平治家文書(当館蔵) I0076-01173
デジタルアーカイブはこちら
大野の下庄中学生の日記です。学校や家庭での生活のようす、鑑賞した映画の感想、 1952年(昭和27)に福井市で開催された福井復興博覧会の見学のようすなど、丁寧に記録しています。
先生の検印もあり「大変立派に書いてあります 他のもはん(模範)とするに充分です」 というコメントも見られます。

大庄屋の日記

「万覚帳」 土屋豊孝家文書(当館寄託) 福井県文書館
「万覚帳」 1694年(元禄7)~1705年(宝永2)
土屋豊孝家文書(当館寄託) C0044-00224~00236
元禄期に坂井郡幕府領の大庄屋をつとめた土屋家に残されていた日記です。
大庄屋は与頭(組頭)とも称され、百姓身分ながら「組下」とよばれる村むらを中間的に管理し、法令の伝達から年貢の収納・督促・回漕、用水工事の検分、訴訟の取次ぎや仲裁など多彩な業務に携わっていました。
日記の内容は近世前期の資料のなかでも出色といえるものです。
1694年(元禄7)から1705年(宝永2)までの12年間13冊が残されており、『福井県文書館資料叢書1・2』として刊行されています。
解説パネル(pdf:311KB)

松平春嶽の歌日記

alt="松平春嶽「海めくりの日記」 松平文庫(福井県立図書館保管) 福井県文書館月替展示"
「海めくりの日記」 1867年(慶応3)
松平文庫(福井県立図書館保管) A0143-01300
デジタルアーカイブはこちら
松平春嶽が越前海岸から三国・吉崎を巡った4泊5日の旅を和歌をまじえて自ら綴った日記です。赤字の推敲も含めて自筆と考えられます。
1867年(慶応3)2月28日、三の丸の御座所(住居)を馬で出発し、白浜浦(現福井市)の欣浄寺に2泊、30日に三国の豪商三国与五郎宅、さらに3月1日に吉崎(現あわら市)の西本願寺に泊まり、2日に福井城にもどっています。
春嶽の旅の行程(1867年(慶応3)2月28日~3月2日) 福井県文書館月替展示2014.7-8
春嶽の旅の行程(1867年(慶応3)2月28日~3月2日)
解説パネル(pdf:534KB)

農事日記

「農事日誌」 飯田広助家文書 福井県文書館寄託「明治参拾五年農事日誌」他 
1902年(明治35)~46年(昭和21)
飯田広助家文書(当館寄託) G0024-00118

今立郡東俣村(池田町)で大庄屋を務めていた飯田家で書き残された農事日誌です。
1冊目の冒頭には1902年(明治35)4月17日付で序言が記され、日記の利益を述べるとともに、将来にわたって継続して記録することを希望しています。
次ページには記入方法が記されており、以後それにならい、46年(昭和21)まで書き継がれたようです。
解説パネル(pdf:390KB)

天気日記

「(天気日記)」松田三左衛門家文書 福井県文書館蔵
「(天気日記)」 1850年(嘉永3)
松田三左衛門家文書(当館蔵) A0169-00811
デジタルアーカイブはこちら
丹生郡南菅生浦でたびたび庄屋を務めていた松田家に残されていた天気日記です。
12月5日から翌年1月4日までの日々の天気が記されています。

旅日記

「四国西国巡礼道中記」飯田広助家文書 福井県文書館寄託「四国西国巡礼道中記」 1872年(明治5)
飯田広助家文書(当館寄託) G0024-04991
今立郡東俣村の飯田家に残されていた旅日記です。
1872年(明治5)4月1日に福井を出発し、山城・大和・伊勢・伊賀・紀州をめぐった後、四国に渡って八十八箇所巡礼を終え、大坂を経由して7月13日に帰宅するまでの103日間の旅のようすを記録しています。
宿泊や参拝の記録のほか、出立前の荷づくり、餞別を誰からいくらもらったかといった情報まで細かに記されています。
解説パネル(pdf:410KB)
翻刻文はこちら
「道中記」吉野屋文書 福井県文書館蔵「道中記」 1791年(寛政3)
吉野屋文書(当館蔵) B0030-00169・00170
デジタルアーカイブはこちら
松岡町で酒造業や両替商を営んでいた吉野屋に残されていた旅日記です。
約1か月半にわたるお伊勢参りと名所めぐりの旅を詳細に記録しています。2冊目が欠けており不明な部分もありますが、4月13日に福井を出発し、1週間後には宇治山田(伊勢神宮)に到着、その後奈良を回って播磨・摂津・大坂・京都をめぐり歩き、6月2日に福井に帰宅したようです。

戦争の従軍日記

「(山砲兵分隊長滝本孝之陣中日記)」滝本嘉博家文書 福井県文書館蔵
「(山砲兵分隊長滝本孝之陣中日記)」 1937年(昭和12)~38年(昭和13)
滝本嘉博家文書(当館蔵) J0127-00001~00003
デジタルアーカイブはこちら
大野郡野向村竜谷の滝本孝之氏は1937年(昭和12)日中戦争が始まると応召、上海事変(第二次)、徐州作戦、武漢作戦などに参加しました。
この陣中日記は37年9月12日から38年11月19日にかけ、戦場の状況やできごとを書き記したものです。

震災の体験日記

「(福井地震体験日記)」岩井正文書 福井県文書館蔵
「(福井地震体験日記)」 1948年(昭和23)
岩井正文書(当館蔵) A0193-00001
1948年(昭和23)6月28日に発生した福井震災での体験を記した日記です。
福井市在住の岩井正氏が震災時の体験を数日後にまとめたもので、 地震直後のようすが生々しく記されています。
その内容は震災から30年後の78年5月25日から6月5日にかけて、12回にわたって福井新聞に連載されました。
福井新聞の縮刷版が机上にあり、掲載されている震災体験記の全文を読むことができます。

ポスター

福井県文書館

〒918-8113
福井県福井市下馬町51-11
TEL.0776-33-8890
FAX.0776-33-8891
Mail.bunshokan(at)pref.fukui.lg.jp

開館時間

開館時間  9:00~17:00
休館日   月曜日(祝日の場合は翌日)
      第4木曜日