会期
平成21年1月28日(水)~2月8日(日)
緒方洪庵と適塾
県立図書館で開催されているドラマ化記念「築山桂」特集に関連して、 緒方洪庵に関係する当館所蔵の資料を紹介しています。
築山桂:福井市在住の作家。当館の運営懇話会委員。築山の小説「緒方洪庵・浪華の事件帳」シリーズがドラマ化され、NHK土曜時代劇「浪花の華 ~緒方洪庵事件帳~」で放送されています。
旧緒方洪庵住宅(重要文化財 大阪府大阪市東区北浜、大阪大学提供)
19世紀の中ごろ、日本を代表する蘭方医(オランダの医術を修めた医者)として緒方洪庵があらわれます。
緒方洪庵によって大坂に開設された適塾には、全国から蘭学を志す多くの若者が集まり、福井からは橋本左内や藤野升八郎(藤野厳九郎の父)など25人が学びました。
1855年(安政2)には適塾の塾頭をつとめた伊藤慎蔵が大野藩に招かれています。
このように福井では蘭学がたいへん盛んでした。
『扶氏経験遺訓』
真田一郎家文書 C0126-00040~00059
緒方洪庵がベルリン大学内科教授C.W.フーフェランド(1762-1836)の著書をオランダ語から翻訳したものです。
緒方にとって全30巻にわたるこの医学書の翻訳は終生の大事業であり、これによって西洋医学の普及に大きく貢献したとされます。