今月のアーカイブ Archive of the Month

「あらぶる・うるおす川-水利の記録」

田地やくらしをゆたかにうるおしながら、時として崩れあらぶる川。洪水や渇水時にしばしば起こった上流と下流、新田と古田、農村と都市との間の軋轢。このために、人々は工事や管理の経過を伝え、また自らの主張の正当性を裏づけ対立する地域利害を調整するために多くの記録や絵図を残してきた。
河川水利の記録は、日常的な支配や自治の単位である集落や藩領・自治体の枠をはるかに越えた広範な調整の記録でもある。

閲覧室でご覧いただけるカラー複製本

閲覧室のようす
閲覧室では「越前三大川沿革図九頭竜川之図」「同 足羽川之図」「同 日野川之図」 (松平文庫、松平宗紀氏所蔵 福井県立図書館保管)などの原寸大のカラー複製本がごらんいただけます。手にとってご覧ください。
「上水掛り旧例考 上」「上水掛り近例考 中」
「上水掛り旧例考 上」「上水掛り近例考 中」
松平文庫、松平宗紀氏所蔵 福井県立図書館保管
福井藩上水掛目付浅井政昭(1813-49)がそれまでの上水奉行や目付が残した留書、書付類をもとに1675年(延宝3)から約200年間の業務上の先例を書き記したものです。
明治28年水害実況写真 宮内庁書陵部蔵
明治28年水害実況写真 宮内庁書陵部蔵
宮内庁書陵部には皇室伝来の図書を中心に公家・武家・儒者諸家からの献納本などとあわせて明治期以降の各地の貴重な写真が所蔵されています。
ここでは全国的に大規模な水害にみまわれた 明治28年(1895)の「諸国災害実況写真」「諸国水害実況写真帖」のうち福井県下の写真をまとめました。
*複写には所蔵機関の許可が必要です。
明治28年水害復旧工事 日本国有鉄道文書 交通博物館蔵
明治28年水害復旧工事 日本国有鉄道文書 交通博物館蔵
北陸線敦賀・森田間の工事は明治28年(1895)年前半にトンネルや軌道敷設をのぞいてほぼ完成していましたが、7月から9月にかけての暴風雨によって敦賀までの開通部分を含め甚大な被害をうけました。
このための緊急復旧工事の経緯は鉄道寮(庁)の公文書(重要文化財)や逓信省の公文書として残されています。
* 複写には所蔵機関の許可が必要です。

パンフレット

福井県文書館

〒918-8113
福井県福井市下馬町51-11
TEL.0776-33-8890
FAX.0776-33-8891
Mail.bunshokan(at)pref.fukui.lg.jp

開館時間

開館時間  9:00~17:00
休館日   月曜日(祝日の場合は翌日)
      第4木曜日