12 大敷網と沖漁(2)

シイラ漬木場山当図  シイラ漬木場山当図
 シイラが流木や浮藻などの下に寄りつく
 性格を利用したのが漬木の漁法である。
 この図は、明治初年の越前海岸における
 シイラ漬の漁場の位置を示した図であり、
 数多くの漬木場が沖に向かって展開して
 いるようすがみてとれる。
             越廼村 青木亨氏蔵
 1607年(慶長7)の若狭諸浦の船数・網数
 ▲1602年(慶長7)の若狭諸浦の船数・網数
 本図によって、江戸時代ごく初期の若狭諸浦のようすが概観できる。本図のもととなった「若狭浦々漁師船等取調帳」(桑村文
 書)は、1602年(慶長7)に小浜藩が城建設の石材搬送のために船数と大きさとを調査したときのものである。そこでは網の数・
 種類も同時に記されている。この帳面は、この後、船役徴収の台帳となった。

←前ページ→次テーマ目次