「新聞漫画」 -世相をわらう-
          戊辰戦争の時の日本と諸外国との関係を描いた『横浜新報もしほ草』の漫画や政治風刺を漫画をのせた『団団珍聞』、明治30年代の世相を時事漫画として連載した『時事新報』、明治40年、福井県の政治や経済を取り上げた風刺雑誌『福井パツク』を紹介しています。
          夏休み、親子で 笑いの謎解き、楽しんでみませんか。
          会期
          平成21年7月24日(金)~8月26日(水) 文書館閲覧室
          「神戸よりきたりしはんじもののうつし」
          
          
          『横浜新報もしほ草』第16篇、松平文庫蔵 福井県立図書館保管
          デジタルアーカイブは
こちら『団団珍聞』
          
          1894年(明治27)1月13日
          福井県文書館寄託
          
          
          伊藤博文が政府と対立する「くすの木」(楠本正隆、当時衆議院議長)を火鉢であぶり、態度を軟化させようとしています。
          日清戦争以前、与党が過半数を占める衆議院は政府の増税や軍拡に激しく抵抗していました。
          
          
          政府批判の記事を載せる各新聞(『二六新報』『明治新聞』『日本』など)が「励行」(ここでは厳しく行うこと)と書かれた羽子を打つたびに「停止」と墨で書かれている。
          北沢楽天「実業家出世双六(すごろく)」
          
          『時事新報』
          明治35年1月1日
          福井県文書館寄託
          正月の付録として掲載された、実業家への道を楽しく体験できるゲームです。
          ゴールの大福長者に辿り着くまでには、詐欺(さぎ)や破産といった人生の落し穴が待ち構えています。
          『福井パツク』第1巻・第2巻
          
          1907年(明治40)福井大学附属図書館蔵
          福井パックは福井県の政治や経済を風刺した漫画雑誌です。明治40年(1907)に創刊され、15巻ほどが刊行されました。
          編集者は、『福井新聞』『福井新報』など県内新聞にかかわったジャーナリストで、 足尾鉱毒事件で被害者救済に活躍した須永金三郎です。
          現在、『福井パック』は、上記の第1・2巻のほか14巻が確認されています。これ以外の巻の所在について情報がありましたら、福井県文書館までお知らせください。
          「千枚張りの不景気球」
          
          『福井パック』第1巻
          1907年(明治40)
          福井大学附属図書館蔵
          羽二重景気にわいて、景気の風船も千円、五千円、一万円とふくれ、将棋のこまも成金になったけれど、最後には景気の風船もパチンと割れてしまいました。
          空には不景気球が飛び、羽二重商店には支払停止の看板が見えます。
          「なみだ如来のあきれ顔」
          
          『福井パック』第1巻
          1907年(明治40)
          福井大学附属図書館蔵
          僧侶(たこ入道)が、苦労して集められた志納金を酒宴で浪費しているという宗教界の腐敗を風刺しています。 
          ポスター