追啓　唯申上候而已ニ而者御疑敷訳り兼候廉も
御座候哉与存候間、則二品差上申候、青酸加里与
申水ニ而白紙ニ何成共筆ニ而御認メ、其ぬれ
たる上へ硫酸鉄ト申水を紙ニ而少しぬれバ
直様藍の色を発し申候、其後右二品之
水を合せて御覧候へ、たちまちに唐藍之
色ニ相成申候、尤茶碗か小鉢ニ合せて暫く置ト
藍ハ下へしづミ申候、上シルハ捨てよろし
右へ水を入てしつまし、度々真水ニ而
水しかへ候へ者灰汁ケぬけて色よく
相成申候、外ニ少し先生試ニ致し候唐藍
ミせ本ニ相送り申候、モシ引合兼候得者
外ニ御相談申候事も有之哉、委敷事ハ
手紙ニ而者訳り兼申候
乍御面倒、此書状壱通西屋繁七方へ
御届ケ奉希上候