1 占領と戦後改革(2)
          農地改革の実施を告げる掛札
            ▲農地改革の実施を告げる掛札
                         大野市郷土歴史館蔵
■福井県の農地改革
 1946年(昭和21)末より着手された農地改革は、福井県では在村地主の土地保有限度2町7反、小作地保有限度9反として、これを上回る地主保有地と不在地主の全保有地が政府の買収対象となり、小作農に売り渡された。
 これにより県下の小作地面積の割合は、改革前の40.8%から改革後には15.3%となった。この小作地の減少の程度は全国的にみるとかなり小さかったと評価されるが、それは福井県ではいわゆる大地主の人数・規模が相対的に小さく、中小地主の占める割合が高かったからであろう。この点は、若狭地方で顕著である。







                                                     ▼農地改革による各市町村の小作地率の変化
                                                     小作地率は、農地面積に占める小作地の割合。
                                                     『農地等開放実績調査』による。
                                                     (上)は1945年11月23日現在
                                                     (下)は1950年8月1日現在
農地改革による各市町村の小作地率の変化

←前ページ→次ページ目次