9 鉄道の開通(1) | |
![]() ▲列車時刻表 1897年(明治30)9月に改正・発行されたもの。米原から福井までで約4時間、 小松まで約6時間かかる。 武生市 辻茂平氏蔵 |
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1872年(明治5)9月、新橋・横浜間に初めて鉄道が開通しました。以後、わが国の交通は、従来の川や海を利用した水運から、鉄道による陸運へと大きな変貌をとげていきます。 政府は、敦賀と琵琶湖畔を結ぶ鉄道敷設を重要視しました。敦賀は日本海側各地と海運によって結ばれ、おもに関西経済圏への商品流通路の要としての役割が期待されたからです。80年4月に敦賀と長浜の両方から工事が開始され、84年4月16日に金ケ崎・長浜間が全線開業となりました。 敦賀以北では、旧藩主を中心にした東北鉄道会社や名望家による北陸鉄道会社の計画がありましたが、結局政府による建設が進みました。木ノ芽嶺の難工事や水害に悩まされながらも96年7月15日、ようやく敦賀・福井間が開通しました。すでに89年7月には米原・長浜間が開通し東海道線に接続していたため、福井から東京までが結ばれたことになります。 |
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![]() ▲九頭竜川森田鉄橋での記念撮影 森田鉄橋で列車を止め、記念撮影したものと思われる。機関車・貨物車に人がすずなりになり、鉄橋を歩いて渡っている人影もみら れる。 福井市 吉川侃利氏蔵 |