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 第五章 宗教と文化
   第一節 越前・若狭の寺社
    四 越前・若狭の寺社
      福井神明社
 伊勢宮を勧請して創建されたと伝えられる福井神明社は、戦国期には朝倉氏により保護されており、近世に入っても福井藩から二〇石、のちにこれに八〇石を加増するかたちで幕府から朱印地一〇〇石を寄進され、「福井総社」として保護された。寛永元年九月に神明社に参詣した忠昌は、退転していた社家塚谷氏に代り、足羽社神主牧田尚政に兼帯させたというが(『越藩史略』)、新義真言宗の二尊寺寿福院が別当寺として神明社を支配した。祭礼は三月九日と九月二十日に行われ、城下の武士・町人の参詣で賑わった。



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