目次へ  前ページへ  次ページへ


 第五章 宗教と文化
   第一節 越前・若狭の寺社
    四 越前・若狭の寺社
      大飯郡の寺院
 大飯郡には臨済宗寺庵が多く、近世前期では全体の約六割を占めていた。そのうち相国寺派の寺庵が大半を占めたが、建仁寺派の日置大成寺は郡内に八、妙心寺派の小浜常高寺は郡内に九の末寺・末庵をもち(「常高寺末寺覚」など)、また郡東部には南禅寺派高成寺の末寺・末庵が、郡西部には東福寺派の末庵がそれぞれ若干数存在した。臨済宗以外の他宗派の分布はきわだった特徴を見いだしえないが、郡外の法華宗小浜長源寺・真宗西派小浜妙光寺・曹洞宗三方郡臥竜院などの寺院を中本寺とする末寺・末庵もあった(「由緒記」)。<表126 若狭三郡の寺院分布>



目次へ  前ページへ  次ページへ