目次へ  前ページへ  次ページへ


 第四章 都市と交通の発達
   第二節 湊町敦賀と小浜
    一 中継商業の発達
      その他の上り荷
 表108(敦賀の入津品)にあるように、俵物・四十物以外の上り荷としては、衣料用品としての絹・綿・苧・紅花、灯油などの原料である油草・蝋などのほか、東北地方からの材木類、北海道からの様々な海産物などが目立った荷物としてあげられる。寛文四年に材木二〇〇〇両ほど、松前物一五〇〇両ほど、同十年には材木二五〇〇両、松前物一五〇〇両が取引きされている。また、元禄七年に敦賀から近江塩津・海津・大浦へ登せられた荷物は諸藩蔵米一〇万六九三〇駄、商人俵物三万九一二〇駄(二俵一駄)、紅花・青苧四五六〇駄(二箇一駄)、四十物六万六一七〇駄、材木五二九〇駄のほかに、布・煙草・紙・菅笠・黄連・楊枝木一三〇〇駄、銅鉛荷一万〇七〇四駄であった。さらに宝永四年には米二四万四〇〇〇俵、大豆六万七三〇〇俵、雑穀一万一〇〇〇俵、四十物一二万箇、材木五万八〇〇〇、青苧四八〇〇箇、紅花一七〇〇箇、銅一万八八〇〇箇、鉛六〇〇箇、銑五〇〇箇、鋼一〇〇束などが敦賀湊にもたらされた。



目次へ  前ページへ  次ページへ