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 第二章 藩制の成立
   第一節 福井藩と小浜藩の成立
    二 福井藩の成立
      伝馬定
 交通制度も秀康の代に余程整えられたといえるものがある。慶長七年三月五日、秀康は北陸道の宿駅に伝馬定を発し、伝馬・人夫の徴発について定めるところがあり、これは以後、福井藩交通政策の基本法といえるほどのものとなった。鳥羽野を開発して、迂回していた北陸道を直進させたのもこの頃のことと伝えられる(『越前国名蹟考』)。なお後のことであるが、寛永十年(一六三三)諸国巡見使の来国を機に北陸道の整備はいっそう進み、また半石半木で天下の奇橋と聞こえた九十九橋も、慶安二年(一六四九)と寛文四年に架け替えられている。



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