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 第四章 戦国大名の領国支配
   第二節 朝倉氏の領国支配
    四 家臣団編成
      家臣団構成
 朝倉家臣団は大別して同名衆・内衆・国衆に分かれる。同名衆は朝倉一門一族の子孫たちで構成され、家臣団中で最も高い地位を占めた。朝倉孝景が越前の支配権を確立できたのも、これら同名衆の団結・協力の結果であった。内衆は、歴代朝倉氏に仕えた地侍級小土豪層などの根本被官のほか、孝景の越前平定過程で他家より転身して朝倉氏の被官化した者、荘官や国人級の者などさまざまで、いずれも朝倉氏による領国支配の基幹をなす直臣であった。国衆は、朝倉氏が斯波氏の一被官であった時期に朝倉氏と同等の国人衆が、のちに越前国主となった朝倉氏に臣従した在地性の強い土豪層で、そのほとんどが朝倉氏の領国支配機構には直接関与せず、四代国主朝倉孝景の安定期に入っても軍役を負担するものの、自立性は保持していた。



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