12 世紀転換期を迎える福井県(3)
ワンステップ(低床)バス  ワンステップ(低床)バス
 京福電気鉄道のバス管理部門は、
 1997年(平成9)9月から、県立病院
 行きなどの市内バス路線にワンステ
 ップバスを導入した。このバスには、
 乗車口のステップが1段、乗車時に
 車体が左側に傾くという特徴がある。
 身障者・高齢者に配慮した社会資本
 整備が求められている現在、公共交
 通機関の新たな取組みとして注目さ
 れる。
  高齢者の在宅介護サービス
  ▲高齢者の在宅介護サービス
  1995年(平成7)10月現在で、県内の過半数の市町村で、65才以
  上の総人口に占める比率が20%を超えている(国15%、県17
  %)。89年の厚生省の「高齢者保健福祉推進10か年戦略」(ゴー
  ルドプラン)、90年の老人福祉法、老人保健法の改正などにより、
  高齢者の福祉保健サービスを地域の実情にねざしながら大幅に
  拡充することになり、市町村は、サービスの実施主体として老人
  保健福祉計画を策定し、ニーズの把握とサービス実施目標の計
  画的な達成を義務づけられた。       福井市福祉公社提供

織田町「明神太鼓」
▲織田町「明神太鼓」
1987年(昭和62)の「ふるさと創生1億円事業」以来、各市町村で地域活性化
事業が活発に展開されたが、自治体の中にはこれを草の根レベルでの国際
交流と結びつける動きもひろがっている。織田町では、「1億円事業」をきっか
けとして、県内外の各種イベントで高い評価をうけるほどの町民創作和太鼓
集団を育成し、中学生のホームステイ派遣を通じて友好関係が深まったオー
ストラリアのアデレード市から南半球最大のフェスティバル、アデレード国際
芸術祭への招待をうけ、初の海外公演が実現した。
  鯖江市のゴミの分別収集
  ▲鯖江市のゴミの分別収集
  生活の都市化の進展にともないモノの浪費と大量廃棄が進
  み、各自治体はゴミ問題への対応を迫られている。鯖江市
  は、ゴミの減量化とリサイクル社会の構築をめざし、1992年
  (平成4)4月から5大区分12分別の新しいゴミ収集方式を導
  入した。この結果、ゴミの総収集量は前年に比べ20%近く減
  少し、また全体の8.6%が資源物として再利用されるなど大き
  な成果をあげた。


福井県立音楽堂(ハーモニーホールふくい)  福井県立音楽堂(ハーモニーホールふくい)
 1997年(平成9)9月、福井市今市町にオープン
 した。開館記念オーケストラ・合唱団による公演
 (指揮 岩城宏之氏)が行われ、将来にわたり県
 民の芸術文化の活動拠点として期待される。
福井ハープフェスティバル’97   福井ハープフェスティバル’97
 1997年(平成9)8月、宮崎村・福井市・武生市を会場
 として、ハープフェスティバルが開催された。福井には
 国内唯一のハープ製造会社があることから、88年(昭
 和63)以来ハープのための総合イベントとして毎年開
 催され、今年で10周年を迎える。写真は、武生パレス
 ホテルでのプロムナードコンサート。                                   福井県文化振興事業団提供
流出重油の回収(三国町安島)  流出重油の回収
   (三国町安島)
 1997年(平成9)1月、島根県沖で
 沈没したロシア船籍タンカー「ナ
 ホトカ」の船首部分が三国町安島
 沖で座礁し、おびただしい量の重
 油が福井県沿岸域に漂着した。
 地元三国町や県は、自衛隊や多
 数のボランティアの応援をうけて
 重油回収作業を行った。
  ブナ林の保護(大野市平家平)
  ▲ブナ林の保護(大野市平家平)
  1996年(平成8)6月、大野市は姥ケ岳・倉ノ又山の中腹北斜面一
  帯196ヘクタールを買い取り、「ブナの森環境保全林整備事業」を
  スタートさせた。通称「平家平」とよばれるこの地域には、天然の
  ブナ林やトチノキの巨木があり、市は「自然のままの森林公園」と
  して育成・保全に努めている。  大野市産業経済部林務課提供

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