三好達治

撮影 濱谷浩

三国に漂泊した抒情詩人

東京帝国大学卒業後、1930年に処女詩集『測量船』発刊。44年には三国に疎開し『花筐』『故郷の花』などを刊行、現地の若者や作家と交流した。福井を去った後は『駱駝の瘤にまたがって』などを発表し、昭和の代表的詩人と呼ばれる。

生没年:1900(明治33)~1964(昭和39)
出生地:大阪府生まれ

主な作品

タイトル出版者出版年
測量船第一書房1930
春の岬創元社1939
花筐青磁社1944
故郷の花創元社1946
駱駝の瘤にまたがって創元社1952

関連展示


デジタル文学館 収蔵資料展「自筆資料で読む三好達治の作品」 令和4年12月7日(水)~
ふるさと文学館新収蔵品展 令和3年4月24日(土)~6月13日(日)
三好達治 生誕120年 特集コーナー 令和2年8月8日(土)~9月22日(火・祝)
三好達治展 平成29年10月14日(土)~12月17日(日)
三好達治展-生誕百十年と三国- 平成22年10月1日(金)~11月30日(火)
三国時代の三好達治 平成16年7月6日~10月3日

中野鈴子

不器用に生きた美しき農民詩人

兄重治を頼って上京後、『働く婦人』の編集に携わる。戦後、新日本文学福井県支部を結成し、『ゆきのした』を創刊。処女詩集『花もわたしを知らない』で封建的な家制度への反発をうたい、51歳で生涯を閉じる。

生没年:1906(明治39)~1958(昭和33)
出生地:高椋村(現・坂井市)生まれ

主な作品

タイトル出版者出版年
花もわたしを知らない創造社1955


則武三雄

撮影 水谷内健次

福井に文学の種をまいた詩人

19歳で朝鮮に渡り、朝鮮総督府に勤務しながら文学活動を行う。終戦後、三好達治の誘いを受け三国へ移住。福井にとどまり、北荘文庫を創設。『紙の本』『葱』などの詩集を発表し独自の出版活動を行いながら、後進の育成に努めた。

生没年:1909(明治42)~1990(平成2)
出生地:鳥取県生まれ

主な作品

タイトル出版者出版年
私版 鴨緑江 則武三雄1942
紙の本北荘文庫1964
えちぜんわかさ文学館松見文庫1971
紫陽社1978
三雄詩集北荘文庫1984

関連展示

ふるさと文学館新収蔵品展 令和3年4月24日(土)~6月13日(日)
福井県ふるさと文学館コレクション展 没後30年則武三雄展 令和2年4月25日(土)~9月13日(日)
則武三雄と北荘文庫 平成20年11月11月(火)~12月23日(火・祝)

岡崎純

農村の風土と命を謳う詩人

福井師範学校在学中に詩作を始める。則武三雄に師事、則武の主宰する北荘文庫より『重箱』刊行。『寂光』で日本詩人クラブ賞。2007年に地域文化功労者表彰を受け、創作の傍ら福井の文学振興に力を注ぐ。15年、日本現代詩人会先達詩人として顕彰を受ける。

生没年:1930(昭和5)~2017(平成29)
出生地:王子保村(現・越前市)生まれ

主な作品

タイトル出版者出版年
重箱北荘文庫1962
極楽石紫陽社1977
寂光土曜美術社出版販売1996


関連展示

地域に根ざした文学~福井の同人誌~(1)詩・岡﨑純特集 平成29年8月25日(金)~10月25日(水)
福井抒情派の詩人たち ~広部英一・岡崎純と詩誌『木立ち』の同人~ 平成18年11月14日(火)~12月28日(木)


広部英一

生と死を見つめた魂の詩人

福井大学在学中に則武三雄に出会い師事する。北荘文庫より第一詩集『木の舟』刊行。岡崎純、川上明日夫らと<定住者の文学>を掲げ、詩誌『木立ち』を創刊。『邂逅』で地球賞、『愛染』で中日賞を受賞。

生没年:1931(昭和6)~2004(平成16)
出生地:福井市生まれ

主な作品

タイトル出版者出版年
木の舟北荘文庫1959
邂逅紫陽社1977
苜蓿詩学社1997

関連展示

福井抒情派の詩人たち ~広部英一・岡崎純と詩誌『木立ち』の同人~ 平成18年11月14日(火)~12月28日(木)
追悼・広部英一 ~福井を生きた詩人~ 平成16年6月22日~7月18日