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武生第三中学校・出前文芸創作教室

「出前文芸創作教室(書)」を開催しました



講座風景写真

 11月30日(火)に、武生第三中学校において書家で評論家の石川九楊氏を講師に迎え、出前文芸創作教室を開催しました。
 最初の講義では、中国の新聞記事やことわざをテキストとし、中国簡体字の成り立ちや意味を、日本人が使っている常用漢字と比較しながら一字ずつ説明しました。そして、現在使われている中国簡体字は我々が使う漢字と意味が通じることや、大胆に字画を省略した書きやすい形になっていることを確認しました。
 二時間目は仮名をテーマに講義しました。最初は、そば屋の看板や割り箸の袋に書かれた文字など身近なものを例に挙げ、明治以前には、一つの音韻に複数の仮名が存在したことを紹介しました。次に、猿丸太夫の「奥山にもみじ踏み分け鳴く鹿の・・・」という和歌を題材に、現在使われていない仮名がどの漢字から生まれたものなのかを押さえながら、一字ずつ読み方を解説しました。
 生徒たちは、簡体字や変体仮名を読んだり実際に墨で書いてみたりする経験を通して、言葉の持つ豊かな表現や奥深い意味に改めて気付くことができたと思います。