島本理生氏講演会



開催概要
演題旅と創作 その土地で恋が生まれるまで
開催日2019年9月8日(日)
開催時間14時00分~15時30分
会場県立図書館 多目的ホール
内容これまで執筆のために訪れた様々な場所での人や風景との出会い、そして恋愛小説の重要な場面やイメージを生み出す瞬間について語っていただきます。
講師島本理生氏(作家)
参加費無料
定員150名(要申込)
申し込み方法ご氏名、電話番号をFAX、メールにてお申し込みください。
直接、文学館窓口に申し込むこともできます。
関連ファイル島本氏講演会チラシ(pdf 573kb)

島本理生氏講演会実施報告



9月8日(日)に、作家・島本理生氏の講演会「旅と創作 ~その土地で恋が生まれるまで~」を開催しました。
まず旅の思い出として、約10年前に東尋坊を訪れた時のエピソードを紹介し、そのイメージから生まれた短編の一節を朗読しました。また代表作『RED』で、雪の中を10時間かけて車で迎えに行く場面を描くため、友人と一緒に実際に挑戦した思い出など楽しく語りました。そして、海や雪の単色の景色を選ぶのは、恋人だけの世界を際立たせる効果を考えてのことであると述べました。
次に、恋愛小説も世の中の動きに影響され、書く内容も大きく変化すること、それでも変わらないものがあるということを『ナラタージュ』を例に解説しました。その中で設定の大きな変更やそれに伴う冒頭部分の変化を紹介し、また参考にした村上春樹の『ノルウェイの森』から、時代性というものを作品に取り入れる技法についてわかりやすく話しました。
後半は参加者から集めた様々な質問に丁寧に答えました。そして「実際に語れないことも言葉にでき、それを読者との1対1の秘密の対話にできることが恋愛小説の良さである。」とまとめました。
参加者からは、「創作についてとても論理的に話されたので、分かりやすく勉強になった。」「時間をおいて再読するなど、紹介いただいた恋愛小説の楽しみ方を試したい」など多くの声が寄せられ、島本氏の魅力に触れるよい機会となりました。

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会場位置MAP

会場_多目的ホール