11/17文学フェスタ2018

小説やエッセイ、詩や俳句など県内で文芸創作を行うグループや個人が作品を発表し、作り手や読者が交流する場として、今年も「文学フェスタ」を開催します。
県立図書館やふるさと文学館全体を使って、文学同人誌の展示・頒布のほか、講演会、交流会など様々なイベントを行い、終日お楽しみいただけます。

開催日 平成30年11月17日(土)
会 場 県立図書館・ふるさと文学館(福井市下馬町51-11)
イベント
(1)文学同人誌の展示、頒布
    時 間 10:00~16:00
    会 場 エントランスホール
    内 容 県内を拠点に活動している文学グループ発行の同人誌などを
        展示・頒布、パネル等での活動紹介( 入場無料)

(2)創作講座「小説の書き方入門編」
    時 間 10:30~12:00
    会 場 研修室
    講 師 上田恭弘氏(新潮社編集者)
    内 容 ふくい文学ゼミ講師による、初心者向けの小説の書き方の講座
    定 員 50名(要申込、参加無料)
   
(3)荒川洋治氏講演会「文学を創り出した人びと」
    時 間 14:00~15:40
    会 場 多目的ホール
    内 容 雑誌創刊、出版、社会活動などでこれまでにない新しい世界を
        創り上げた文学者たちの姿を見つめます
    定 員 150名(要申込、参加無料)

(4)文学交流会
    時 間 16:00~17:00
    会 場 カフェテリア
    内 容 文芸創作者や読者など、誰でも気軽に参加できる交流会
    定 員 40名(要申込)
    参加料 500円(飲み物・菓子代) 

(5)福井の文学出版物展示コーナー
    時 間 9:00~18:00
    会 場 ふるさと文学館前
    内 容 県出身者、在住者が発行した文芸出版物を閲覧できます

(6)お庭DE創作
    時 間 9:00~18:00
    会 場 図書館中庭(雨天時は屋内)
    内 容 図書館の中庭で自然を感じながら俳句、短歌、詩などを自由に創作できます

(7)ふるさと文学難問クイズ
    時 間 9:00~18:00
    会 場 ふるさと文学館カウンター
    内 容 福井の文学に関する難問クイズを解いていただきます
        全問正解者にはオリジナル越前和紙ブックカバーをプレゼント

(8)スタンプラリー
    時 間 9:00~18:00
    会 場 県立図書館・文書館・ふるさと文学館
    内 容 館内を回ってスタンプを集めた方に、オリジナルコースターを プレゼント(引換場所:ふるさと文学館)

(9)カフェテリア特別メニュー
    会 場 カフェテリア
    内 容 特別に福井の文学にまつわるランチメニューやスイーツを 販売します

※ 申し込みが必要なイベントは、イベント名、ご氏名、電話番号を電話、FAX、 メールにてお申し込みください。直接文学館窓口に申し込むこともできます。
文学フェスタちらし(HP掲載用).pdf


実施報告
 図書館エントランスホールには、県内を拠点に活動している文学同人グループや高校、大学の文芸サークル、ふるさと文学館主催「ふくい文学ゼミ」修了者グループなど20団体がブースを開設しました。同人誌の展示、頒布や活動紹介を行い、賑わいました。今年は、俳句や詩の創作コーナー、福井の文学難問クイズ、また文学にまつわるランチやスイーツなどの新企画も行い、一日たっぷり文学を楽しんでいただきました。

◆創作講座「小説の書き方 入門編」
「ふくい文学ゼミ」講師を務める新潮社編集者の上田恭弘氏が、「小説とは何か」から、文章上達の秘訣、執筆の流れ、短編と長編の留意点まで、小説の書き方のノウハウをわかりやすく講義しました。( 参加者33名)

◆荒川洋治氏講演会「文学を創り出した人びと」
荒川氏は、「文学というのは、作品を書くだけではなく、編集したり、出版したりすることも含めた総合的なもの」と語り、編集者、装丁者、出版人など文学を支えた人々を紹介しました。
 文学同人誌を初めて創刊し結社を創った尾崎紅葉、谷崎潤一郎や芥川龍之介など新人を発掘した編集者・滝田樗陰、現在全国で行われている文学散歩のもとを創った野田宇太郎 、文学同人誌を金銭面で支え新人を育てた丹羽文雄、宮沢賢治の才能を見出した草野心平、詩人を発掘した伊達得夫、全国の小さな出版社の本を流通させるため地方・小出版流通センターを立ち上げた川上賢一など、出版を支えた人々のエピソードを、ユーモアを交えながら話しました。
 また、読書論についても触れ、いろいろなものを読み、さまざまな世界を知り、自分の思考の中でそれを溶かしていくとほがらかな人間になる、と話しました。そして、読み継いで作品を残していくことの大切さも強調しました。
 編集者や出版人など作家や作品を支える人の側の歴史が日本では低く見られていることを憂い、日本文化が成熟するためには、それがどのようにして支えられたか、出版、流通、読者との関係、編集者の仕事の様子など、総合的に広い視点で書物文化を捉える必要がある、と力説しました。     
(参加者101名)

◆文学交流会
 文芸創作の活動をしている人や読書好きな人が集まり、好きな作家や作品、創作活動について話しました。荒川洋治氏も参加し、みなさんと交流しました。 (参加者22名)

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