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10月28日 おしどり文学館協定1周年記念・出久根達郎氏講演会

文壇のおしどり夫婦といわれた吉村昭氏と本県出身の津村節子氏のそれぞれの出身地に建つご縁に基づき、荒川区立ゆいの森あらかわ吉村昭記念文学館と当館は昨年11月に「おしどり文学館協定」を締結しました。
1周年を記念し、記念講演会 「津村・吉村文学の魅力」を開催します。

日時:平成30年10月28日(日)14:00~15:30
会場:福井県立図書館多目的ホール
講師:出久根達郎氏(直木賞作家)
定員:150名(申込順、参加無料)
申込:電話、FAX、メールにて、または直接ふるさと文学館窓口でもお申込みいただけます
TEL:0776-33-8866
FAX:0776-33-8861
E-mail: bungakukan★pref.fukui.lg.jp
(★を@に変えて下さい)

その他:手話通訳、音声の文字表示を行います
おしどり文学館講演会チラシ

◆◆◆実施報告◆◆◆
10月28日(日)に、おしどり文学館協定1周年記念講演会として、作家・出久根達郎氏を講師に迎え、「津村・吉村文学の魅力」を開催しました。
津村氏、吉村氏、ともに親交のあった出久根氏が、お二人のエピソードと作品の魅力について語りました。
津村氏は初期に少女小説を書いており、松田瓊子の作品を理想としていたことを紹介しました。そして、津村氏の文学入門として、自伝的小説『星祭りの町』『茜色の戦記』『瑠璃色の石』を、代表作として会津戦争の女性たちの運命を描いた『流星雨』を薦めました。最後に、「津村氏の作品は、どんなに苦しくても逆境を跳ね返し学びたいという力が根底にある。それは津村氏自身の青春時代の苦しみが反映されている。そして夫の吉村氏の作品も、同じように人間は弱くない、強さも持っているということを語りかけている。夫婦というだけではなく、二人の文学もおしどりのようである」と締めくくりました。
講演では、古書店でのお客さんとのやりとりや、作家の自伝や全集の解説を読むと人物像がわかるといった読書法、またご自身の創作についても触れ、ユーモアも交えながら話しました。
参加者からは、「津村氏、吉村氏の作品を読みたくなった」「自伝を読むというのが為になった」などの声が寄せられました。(参加者106名)

来場者に向けて壇上で語る出久根達郎氏