公文書と写真でふりかえる「さよなら平成」展
来年5月、新天皇の即位をもって平成は終わりを迎えます。世界体操、重油流出、恐竜博、豪雨、舞若道開通、国体・障スポ開催…。新たな時代を前に福井の平成30年間を公文書と写真からふりかえります。
会期
2018年(平成30)12月19日(金)〜2019年(平成31)2月27日(水)
※終了しました
世界的建築家じゃ、あ〜りませんか!!
簿冊表題:建設準備委員会(平成10年) No.26472
文書件名:福井県立恐竜博物館(仮称)第7回建設準備委員会
この公文書は、恐竜博物館の第7回建設準備委員会に提出された設計図面です。 他に類を見ない奇抜な建築デザインを生み出したのは、世界的建築家・黒川紀章氏。図面下部には、本人の事務所名や印影が見られます。
建築デザインは奇抜でも印鑑は意外とフツウだったり…?
黒川紀章(Kisyo Kurokawa 1934-2007)
日本の建築家(一級建築士)、思想家。1986年に建築界のノーベル賞といわれるフランス建築アカデミーのゴールドメダルを受賞、名実ともに世界的な建築家となりました。
代表作は中銀カプセルタワービル、国立新美術館、名古屋市美術館、クアラルンプール国際空港など。福井県内ではもうひとつ、福井市美術館も設計しています。
公式ガイドブック No.50002307(当館蔵)
恐竜博物館のオープンに併せて、恐竜王国福井を全国にPRしようと平成12年7月20日〜9月17日の間、「恐竜エキスポふくい2000」が開催されました。
この資料はそのガイドブックです。
マスコットキャラクター フクリュウ (当館蔵)
小型肉食恐竜を「恐竜好きのやんちゃ小僧」にキャラクター化した京都府の会社員・村田浩さんの作品。「フクリュウ」は地元の小学生が名付けました。ちなみにガールフレンド「フッピー」もいます。
公式記録 No.50002306(当館蔵)
平成3年に勝山市から出された開催の要望から平成12年にイベントが終了するまでを、すべてまとめた1冊。
広報宣伝から県内各地の様子、期間中のスケジュールまでわかる貴重な資料です。
サンドーム福井の幕開け
簿冊表題:サンドームオープニングフェア(平成7年)
No.29474 文書件名:「サンドーム福井オープニングフェア」
平成7年の世界体操鯖江大会はアジア初開催・地方都市初開催の大イベント。その会場「サンドーム福井」は産業振興の拠点として建設され、7月29日のオープニングイベントは世界に福井を発信する絶好のチャンスでした。ちなみにサンドーム福井は愛称で、正式名称は「福井県産業振興施設」です。
この公文書は、サンドーム福井のオープニングフェア準備中に出されたもので、看板の設置や駐車場の場所のほか、来場者への配布物などの修正について上司に伺いを立てる文書(起案)です。
特にプログラムなどには来場者にとってできるだけ見やすく、わかりやすくしようと、数多くの修正指示が残されており、「決して失敗はできない」という担当者の意気込みが伝わってきます。
映画「釣りバカ日誌7」出演者サイン色紙 (個人蔵)
平成6年公開の映画「釣りバカ日誌7」の撮影は、福井が舞台。スーさんが社長を務める鈴木建設が「サンドーム福井」建設に関わることになり、彼が視察のために鯖江市を訪れるところから物語は始まります。
当時の撮影の記念として、出演者の西田敏行さん、三國連太郎さん、名取裕子さんのサイン色紙が残っています。
サンドーム関連各種記念品 (個人蔵)
テレホンカードは当時、記念品やノベルティの一環として販売されていました。
「ピタリ君」は世界体操鯖江大会のマスコットです。その他、ハガキやグッズなども発売されました。
図書館文書館 設計ビフォーアフター
簿冊表題:公文書館(仮称)建設事業(平成10-11年)No.43326
文書件名:福井県立図書館・福井県立公文書館(仮称)第2回基本設計検討会議
この公文書には基本設計検討会議での設計図面が記載されています。平成7年の策定から最終段階まで、現在と比較すると予算や利用者の動線を考慮して図面が変化していく様子がうかがえます。文書館内の各書庫の面積も随分変わりました…。
旧福井県立図書館模型 (福井県立図書館蔵)
以前の県立図書館は現在の「こども歴史文化館」(福井市城東)の場所にありました。文書館は、現県立図書館建設と併せて初めて設置されたため、残念ながら、この当時にはまだありません。
福井県立図書館・福井県文書館パンフレット
完成前に製作されたパンフレットです。以前のものを見ると当時は「環日本海」をテーマにしたコーナーがあったことが分かります。
時代に合せて図書館も変化しています。
文書館だより 創刊号 (当館蔵)
現在毎年1回発行している「文書館だより」の創刊号です。平成15年3月31に発行されました。
まだ日本では知名度の低かった文書館の機能や業務内容などを紹介しています。
がんばろう舞若道
簿冊表題:近畿自動車道敦賀線(昭和63年) No.38175
文書件名:高規格道路整備についての道路局長陳情報告等(昭和63年8月19日)
平成26年に全線開通した舞鶴若狭自動車道。当時は「近畿自動車道敦賀線」と呼ばれており、その構想は昭和の頃からありましたが、全線開通は難しいとされていました。
この公文書は土木部長が近畿地方建設局道路局長に陳情に行った際の報告書です。県としてさまざまなケースを想定しながら必要性や問題点を整理していた様子がうかがえます。
「舞鶴若狭自動車道小浜IC〜敦賀JCT間建設誌」
(NEXCO中日本名古屋支社蔵)
「近畿自動車道敦賀線大阪建設局敦賀工事事務所」
(福井県立若狭図書学習センター蔵)
写真
ガラスケース内
配布物