一、福井県史通史編は、原始・古代、中世、近世一・二、近現代一・二の全六巻からなり、本巻はその第二巻として中世編を収めた。
一、本巻では、平安末の院政期から、織田信長の侵攻により越前朝倉氏・若狭武用氏が滅亡した戦国末期までを対象として記述した。ただし、必要に応じて、それ以前・以後の時期に言及した場合もある。
一、本文の記述には先学の研究成果も多く参照しており、それら文献のうち主なものは、巻末に一覧として示した。
一、本文の表記は、鹿則として当用漢字、現代かなづかいによることとした。
一、難訓または誤読のおそれのある語には、各項の初出のところでふりがなを付した。
一、年代表記には原則として日本年号を用い、各項の初出のところで( )内に西暦を記した。南北朝期については北朝年号を使用し、必要に応じて( )内に西暦と南朝年号を示した。
一、県内の地名・寺社名については、越前八郡・若狭三郡の郡名を各項の初出のところで付し、適宜その下に( )で現行の地名を記した。
一、本文中では、敬語・敬称を省略した。
一、引用史料は、原史料が漢文体の場合はできるだけ読み下し文に改め、原史料がかなまじり文の場合は原則として原文どおりにしたが、必ずしも斉一ではない。
一、引用史料および本文叙述の典拠となる史料については、その出典を( )内に記した。それらが福井県史資料編に収録されている場合は(資2 醍醐寺文書一号)のように示した。
一、出典のうちには、次のように略記したものがある。
『雑事記』−『大乗院寺社雑事記』
『私要砂』−『経覚私要砂』
「守護職次第」−「若狭国守護職次第」
「税所次第」−「若狭国税所今富名領主代々次第」
松雲公−松雲公採集遺編類纂
秦文書−『小浜市史』諸家文書編三 中世文書
*東寺百合文書については、京都府立総合資料館編『東寺百合文書目録』により、(ユ函一五)のように函番号のみを示した。
一、口絵および本文中の図・表・写真には、それぞれ一連の番号を付し、巻末に一覧をそえた。それら資料の所蔵者・提供者および出典などについては、その一覧に明示した。
一、本巻の執筆者および執筆分担は、巻末の一覧に示したとおりである。