古文書（資料群）

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東北学院大学所蔵史料文書

 

年未詳～年未詳

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当資料群は東北学院大学中央図書館が所蔵している。同図書館は東北では屈指の収蔵能力約100万冊という図書館として、1985年（昭和60）に土樋キャンパスに開館した。

資料は4点。いずれも「寛文雑記」の写本である。
「寛文雑記」は敦賀代官打它伊兵衛が職務にかかわる事項を記録したものであり、編纂された地誌とはいえないが、その中には地誌的な内容を多く含んでいる。大半が寛文年間（1661～73年）に成立し、その後は1688年（貞享5）まで書き継がれ、若干の記事については91年（元禄4）まで加筆されたものとされる。作者の打它伊兵衛は打它宗貞の養子で、宗貞の死後に打它家を継ぎ、95年（元禄8）に没した。打它家についてはM0011打它彦次郎家文書などを参照されたい。
同資料は打它家に所蔵されていたものであるが、第2次世界大戦の戦火により原本は焼失している。写本の1つが東北学院大学図書館所蔵のもの（東北学院大本）である。こちらは古田良一氏の旧蔵書で、1934年（昭和9）に酒井家編年史料編纂部によって謄写されたと推定されている。
「打它家所蔵記録 壱（寛文雑記）」（00001）の始まりは欠文の形となっており、写す段階ですでに欠落していたようである。また、「打它家所蔵記録 弐（寛文雑記）」（00002）、「打它家所蔵記録 続之一（寛文雑記）」（00003）、「打它家所蔵記録 続之二（寛文雑記）」（00004）も内容の重複が見られたり途中で分断されたりしているなど、分冊にしては不自然であり、原本の体裁通りであるかは疑わしい。『敦賀郡誌』によれば、もともと1冊の帳面であったと推測されるという。
同資料は写す際に生じたと思われる多くの欠字や欠文があるため、良質の写本とは言い難いものの、残されている写本の中では体裁上もっとも整っているものである。
否撮カードはない。

通史編4 P.139-141・P.243-245・P.260-262・P.444-448・P.457-458・P461-466・P.531-544・P.551-552・P.556-562・P.567-570・P.591-594・P.629-631・P.649-650・P.666-667・P.736-737・P.755-757、通史編5 P.363-365・P.377-379・P.259-261・P.429-434、年表

小野正雄「寛文期における中継商業都市の構造」（『歴史学研究』248号）、『敦賀市史 通史編 上巻』、『敦賀市史 史料編 第五巻』、宇佐美英機「江戸時代庶民の破産と再興」（『福井県文書館研究紀要』第3号）

 

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